ダリ展(新国立美術館) 2

肉体の死後、神上がったダリの神より

日本中が放射能に汚染されている 悲惨な状況の中で

あなた方をここにお招きしましたことは、

偽りなく嬉しく思います。
かねてよりの計画であったとはいえ、

大変感謝申し上げます。
(神の導き通りに、我々が形示しの行動を取ったことに対して・・・)

私はあなたが察している通り、

異常と言えば異常ですし、

感性が研ぎ澄まされて優れているといえば優れている存在でした。
精神分裂、多重人格、統合失調症

という病名も当てはまることだと思います。
それなるが故に、

芸術家としての一風変わった空間的な思考と時空を超えた思考と、
時間に迫られて居る様な時の強迫的な観念と、

そういうモノを持ち得て、
思想の陰に見える無形の空間の中に、

真実を表すことができました。常に人は空間の中で生き、
生かされてエネルギーを得て、

宇宙の中の一人として生きているのだという概念を、
私はかねてより感じておりましたので、

それらを絵の中に描いてみたところ、

多くの人々が共感する作品になりました。

目には見えないはずの人々が、

空間の感覚に畏敬の念を持つという結果が、

私の絵の評価につながったのです。
考えてみれば、めちゃくちゃといえば、

めちゃくちゃなのですが、
私の構図は、私の空間的な、時間的な、

時空の枠を超えた構図です。
そういう感性を表現したかったということにつきます。