「木精クリーム」バージョンアップの真相 1


7月に入ってすぐのある夜、車を走らせていると、

強い線香の香りがしてきました。

いつも自分から出る白檀の香りではなく、

なんだかわかりませんが別の香木の香りです。

しばらく走っても、香りは消えることなかったので、

どなたか神からのお話があるのだと思って、

お聞きしてみました。

すると、

むくの神です。

あなたについて新宮に行きたいと思っていますから、

一緒に車に乗せていってください。

しばらく進むと、私が手を振りますから、

そこで載せてください。

と言うのです。

どこにいるのだろうと思いながら、

左右を注意深く見ながら車を進めていきました。

そのまましばらく走っていくと、

まったく風もないのに道端で高く茂った前方の草むらが、

激しく左右に揺れるではありませんか。

これのことか、と思いながら

しばらく車を走らせても、ほかには何も変わった事はないので、

「先程の草むらが動いたのが、手を振ったということですか」

と聞いてみました。

「そうです。もうあなたの横に座っていますよ。

あとから楡の精など、多くの木の精が乗ってきますので、

一緒に連れて行ってください。」

ということで、

しばらく気の精の神々とご一緒させていただきました。


つづく

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