携帯電話回想 1
私が携帯電話を持ち始めたのは、今から25年も前のことです。
当時の携帯電話は現在の家庭用の受話器よりも一回り大きいほどのもので、
本当に通話しかできませんでした。
まだほとんどの人が携帯電話を持っていませんでしたから、
今では禁止されている交通機関の中での通話なども自由にすることができました。
しかし、電車の中などで通話し始めるとその車両の人々すべての視線がこちらに刺さってきて、
やはり自主規制するほかはありませんでした。
まだ私も含めて、携帯電話の扱いに慣れていませんでしたから、
滑稽な話がいくつかあります。
本日は、人からお聞きした話をご紹介したいと思います。
ある学校の校長先生が、初めて携帯電話を導入した時のお話です。
「携帯電話を持ったんだけども、誰からもちっともかかってこないんだよね。」
「携帯電話の電話番号を皆さんにお伝えしてあるんですか? 」
「いいや、まだ誰にも話してないんだ。 」
「それじゃかかってくるわけではありませんよ。 」
なんということでしょう?????