『達磨大師の神』より 14


  易筋経と 洗髄経 のこと

何人かの修練者の感覚では、今までの清昇濁降や手当法の易筋経というのは、

まるで周囲から輪ゴムを はめて移動させているかのようなマッサージ効果を施して、

気の流れをよくしている感じがするということでした。

ところが、階ふたの按摩法になると、その輪ゴムをはめたようなマッサージ効果のような気の流れ方をしないで、

手を当てている筋肉の中に直接的に気の流れる経脈ができあがっていって、

どんどん気が流れている感じするといいます。これは、どういうことでしょうか?

清昇濁降は、洗髄経に重きを置いています。

易筋経も取り入れていますが、洗髄経に重きを置いているのです。

同時に骨と筋肉を癒すことが行われていますが、

その作用は洗髄経の目的を十分に果たすがための補助的な役割を含んでいます。

筋肉が柔らかく解放されなければ骨が洗われにくく、

骨が筋肉の囚われから解放されることは非常に難しいことです。

そうでなければ骨が身体にとって正しい位置に矯正されていくことも難儀なことだからです。

ですから、洗髄経が流れるような、回転するような気の流れを伴って、

移動しているのに応じて、筋肉も外側から和らげるように

「押さえて離す」

という出毒素風呂と同じような原理を使って、

筋肉の中の気の流れを良くしています。