ステロイド 10
今回から、ステロイドをよく使って、重症度を増していってしまう病気のいくつかについて、
個別に書いてみます。
まずは、膠原病(こうげんびょう)の類(たぐ)いです。
膠原病のメカニズム 1
膠原病という病は、水分を細胞に取り込んで、含んで水ぶくれになった細胞が、
その後 老化を繰り返していくというメカニズムです。
中医で言う所の「風、寒、湿」や「風、暑、湿」の病にあたります。
それが何故、硬化していったりするか(膠原病の一種、強皮病等を言っている)というと、
それには攻撃する免疫力が関わっています。
その免疫力は、若くて体力があって、盛んなほど、
老化した細胞を食いつぶして、攻撃して無くしていこうとするわけです。
そうであれば、何故老人が老化した細胞を持つのかと言えば、
免疫力も低下しているからです。
免疫力も、退化する、老化するわけです。
老化した細胞を攻撃することが出来なくなってきます。
そのために老化がすすんで、免疫も働かなくなって、
老化も進んでいくわけです。
然るに若くて、老化した細胞を攻撃する体力がある者、
免疫のメカニズムを強く保っている者ほど、その攻撃するシステムが強いわけです。
なかには、その攻撃するメカニズムが鋭敏すぎて強く反応してしまうので、
自分の細胞でありながら、攻撃していくということが起こり始めます。
それが過敏な免疫反応、膠原病の始まりなのです。
されども、これらの免疫の鋭敏さというのは、それぞれに個性があって、
一概に細胞が老化しているだけだといえるものでもありません。
キャノンS90