宝珠杵(ホウジュショ)1 空海 弘法大師 宮城女川講座(再掲)
3/8-3/10/2009に宮城県女川にて日之本元極講座が開かれました。
この講座開催にご尽力いただきました方々のお一人、
「カフェレストラン すえひろ」さんのご自宅に
古くから伝わる「弘法大師様」の像と五鈷杵に似た物が有るということで、拝見させていただきました。
その像は、右手に長い錫杖を持ち、左手は欠けていたのをご主人が彫って付けたという事でした。
私が見た所、「弘法大師」には見えなかったので、その像にいらっしゃる方にお聞きしました。
すると、「私は、弘法大師の弟子で、名前は特別有りませんから、勝手につけて下さい。この家をずっと守護してきました。」
とおっしゃいました。
お呼びするのも、名無しでは不便なので、
その場で「槍法大師(やりほうだいし)」と、お名前を付けさせていただきました。
実は右手の錫杖も、無くなっていたのをご主人が他で見つけてきて持たせたと聞きましたので、
本当は何を持っていたのかとの問いに、「槍を持って、守っていた。」とお答えいただきました。
法師武者か僧兵だったのでしょう。
僧兵が盛んになった平安末期ということであれば、空海の弟子という話も年代的に頷けます。
そして傍らに置いてあった五鈷杵に似た物というのは、五鈷杵ではなく「宝珠杵」という物でした。
以前、私が書いた独鈷杵、三鈷杵、五鈷杵の記事をお読みになって、良く似た物があると教えて下さったわけです。
あまり一般には知られていませんので、ご主人も何か分からなかったのでしょう。
何をする物なのか、その場で使い方をご主人に披露して差し上げました。
― かめ ―(つづく)