注連縄(七五三縄)とは何か -10
長さ8m。左が本、右が末で一般の神社と異なる。左綯い。
しめなわとは何だろう。
「なわばり」を侵す、「なわばり」争いなどと云われるように一本の縄が境界を示し、占有のしるし、立入禁止のしるしを表す。
神代の時代、天照大神が天の岩戸からお出になった後、岩戸に縄を張り再び中に入れぬようにした。
この縄は「尻久米縄」と云われたと古事記に記され、しめなわの始まりとされている。
又しめなわには清浄・神聖な場所を区画するため引き渡される。
これが神社などに掲げられる意義である。従って神社のみならず、巨大な岩や樹木、清浄な井戸、瀧、寺院にも掲げているところもある。
正月、門松とともに戸口に注連飾りを置くのも、上述の意義より家の中に悪霊を入れず、穢れをさり無病息災・家内安全を願ってのことである。
右綯いの例 左末右本。
しめなわは注連縄、標縄、七五三縄、〆縄、などと書かれる。
私どもが神社に参拝するとき、鳥居や拝殿には注連縄が掲げられていても、注連縄にはあまり気づかないことが多い。
しかし、よく見ると細いものから出雲大社のような太い物まで、太さにはまちまちであり、太い方が右であったり左であったり、撚り方も左綯い右綯いと違いがある。
それぞれの神社の規模に見合った注連縄が飾られ、神域の森厳な雰囲気を醸し出すものである。