節食、絶食、断食、絶飲食、僻穀の意義―12

絶飲食についての、飲まないことの意義の解説は佳境に入ります。

こぞって、細胞の全てが、水分を取り合う形になります。見通しとして、危機的な状況ではなくなったので、排泄を優先させる必要が無いからです。細胞同士が、水分を取り合うので、腎臓から排泄される水分が少なくなります。

そのしくみは、主に、血管の太さにあります。
腎臓の血管が太くなれば、利尿作用があります。細胞への血管が、太くなれば、細胞に血液が行き届き、血液が満たされて、腎臓へは供給されなくなります。ですから、水分を競って取り合う状況の中では、排泄が抑制されているということです。
これは、もちろん、脳の中の抗利尿ホルモンも働いてのことです。

ここで、疑問が湧いたので、質問してみました。
「そうした意味からいくと、現代人は、水を取りすぎているのですか?」

生活の上の要求として、水分を取っているわけですから、悪い事ともいえません。
自分の食生活の形を決めて、そのスタイル上で飲み食いすることは重要なことです。

それが、健康を逸脱するものでなければ、水分を取ることは悪いことではありません。
しかし、水分をこれほど取らなくても生きていけるということは、はっきりしています。


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