「海のまなみ」の使い方(2)
邪気の排出や邪気を消す効果をねらって調理に使うのであれば、それは、どちらを使っても構わないわけです。たとえば、塩で揉んで苦みを消すなどの調理、野菜の灰汁(あく)を抜くというためにゆでる場合、貝や魚の生臭さを消すために塩で洗うなどの場合、消毒薬の付着が心配される野菜を洗うとき等には、「海のまなみ-祓い清め用」が優れているでしょう。
その他、料理に使う場合のほとんどは、火が使われていない塩=「海のまなみ-食用」が適しています。相手の味を引き出すような力があるからです。梅干しなど漬け物や保存食、味噌汁、やスープの味付け、生のまま味を引き出すために魚に振る塩は今までの「海のまなみ-食用」の方がおいしいでしょう。
一般的に調理に使うには、「海のまなみ-食用」の方が料理を引き立てます。もちろん、好みにもよるでしょうから、使い方は皆さんが工夫していただければ構いません。
もう一つ、その方の体調によっても、受ける味の印象が違います。味覚と臓腑の働きには関連性があるからです。
また、修練によって「塩」の「塩辛さ」の味覚が変わっていきます。体調が改善すると、或いは体調が増進すると、「刺すような塩辛さ」や「苦み」が、「旨味」に変化します。エネルギーに満ちた「塩の魅力」を味わっていただきたいと思います。