元極功法習い始めの頃―(11)
疑い深い私は、それから何冊もの気功の類の書籍を買い求め、読破したのです。
すると、大かれ少なかれ同じようなことが書かれていました。
「これは一体どうしたことだろう。このような夢物語のようなことをこれだけ多くの人々が、
本にまでして人に伝えようとしている。ひょっとして、
私の今まで全く知らない世界が存在するのではあるまいか?」
と、疑問を持ち、
「これは、自ら調べるだけの価値があるのではないか。」
と思ったのです。
「私がこの気功とやらをやってみて、超能力がもし付いたとすれば、これは大きな収穫であるし、
反対に何も起こらなかったとすれば、今まで私の考えてきた通り、気だの形のないものは、
やはり嘘八百であることを証明できる。どちらに転んでも、収穫があるのではないか。」
と、今考えれば全く不純な動機でこの世界に足を踏み入れたのでした。
(つづく)