稲荷神社の「お狐様」は、神か?(4)
前回までの話で、稲荷神社の眷属「お狐様」の実態が分かっていただけたと思います。
宇迦の御魂の神の本来の役割、「五穀豊穣」の為、眷属である「お狐様」が働いてきたのに、その土壌が全く人の世界で失われてしまったのです。
現在、農業として生き物を飼うのは、人の食い物として増やしてはいますが、農耕に使うことは本当に少なくなりました。
動物(家畜)と人の共存というのが、難しい世の中になってきました。人は、えさをやる。動物はえさをもらって、人の役に立つ。という共存が、難しくなってきたのです。
稲荷神社に人が願うのは、「五穀豊穣」ではなく、「商売繁盛」のみとなってしまったのです。
宇迦の御魂の神が、自らの役割を果たそうにも果たしようのない、情けない世と変わり果てました。