豊川稲荷―きつねの嫁入り(2)
そして、 わずか少数の人のみ感じているように「きつね」は神を意味します。
その神社にいる、依拠する神々のことを 「きつね」と呼んでいます。
そのきつねは、もちろん一神ではなく、役割によっては様々ですが、総称を「きつね」と呼んでいます。「きつね」が次なる役割を与えられて、次なる座を得て、神社ごとあらたな役割に変更されるときがあります。
神社は、人の事情で建てられているかに見えて、実は神の意図(糸)で、建てられています。もちろん、個人の欲だけで建てられている神社もありますが、そことて、神の「いと」で建てられている(建てさせた)場合もあるのです。
それは人の世界で、日本の領土の神社の位置が、世界の領土に相関し、関連し、正副しているのですから、ほとんど、神々の「いと」で配置されたものです。
それらの神社にいる神々が、神社の神々の役割の変更によって、移動することがあります。それを「きつねのよめいり」と呼んでいます。それは、まさしく嫁入り行列であるかのようです。にわか雨が降り、行列の前を祓い清めて、邪気を沈めて、通じていくようすを指しています。
少々、敏感で察知できる者に、このことを「きつねのよめいり」と知らしめてあるのです。
(完)