元極の秘法―意念鍼(いねんばり) 【気功講義 Vol.124】
我らが師こと「カメ仙人」の気功講義をご紹介していきます。
今回は「元極の秘法―意念鍼(いねんばり)」について、5回シリーズの最終回です。
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元極の秘法―意念鍼(いねんばり)
元極の秘法―点竅通経秘薬法(てんきようつうけいひやくほう)
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そういえば、確か2002年の冬だったと思いますが、武漢近郊にある李時珍のお墓と博物館にも行ってきたことを思い出しました。武漢の町中から車で2時間ほどだったと記憶していますが、広大な畑のど真ん中にぽつんと平屋の博物館があるのも奇妙な感覚でした。李時珍は、「本草綱目(ほんぞうこうもく)」によってそれまで雑然としてまとまりの無かった漢方薬の世界を統制の取れた判りやすいものへとまとめ上げたのですが、それが出来たというのも、体内の経絡や気の流れを薬効という観点から見つめることが出来たからに他なりません。彼もまた経絡の働きを知り尽くした鍼の達人だったのです。
その後、李時珍(りじちん)からは漢方の知識だけではなく、鍼の打ち方も学ぶことが出来ました。
随分この後になってからも中国の先哲からは、いろいろご教授いただきました。例えば、五禽戯(ごきんぎ)という気功の先駆けとなる様な動物の動きをまねた功法を作った華佗(かだ)にも鍼の技法をいろいろ教えていただきました。この人は、後漢の末頃の人と言われ、外科手術を初めてし始めた人と伝えられています。
日本の人達にも多くを教わっています。代表的な方には、華岡青洲の弟子で一般にはほとんど知られていませんが、宮河順達という人がいました。この人は華岡青洲にほとんどその栄光を奪われてしまった人です。麻酔の技術もすごかったのですが、その診断力に並外れたものを持っていました。
これら先哲の知識情報技術を集積し、駆使することにより、その時その人の状態に一番合った方法を選んで併用することが出来るようになりました。
その方法の名前を、主に中医漢方の知識によっていたことから「点竅通経秘薬法」と名付けて暫く帯功の形で行っていました。
この功法を受けることは、そういった形で三元の情報を実際肉体で受け取る修練となります。通常帯功は座って受けますが、この功法の被術時はほとんど寝て受けて頂きました。その方が体感しやすいと思ったからです。背骨や骨盤にずれなどがあって、なおかつ敏感な方は、突然全身がビクッと跳ね上がったりしたものでした。
それらの永い変遷があって、今の「心身共鳴神法」が存在するのです。
日之本元極 亀仙人