金剛杵=独鈷杵、三鈷杵、五鈷杵。 四国霊場40番「観自在寺」(2)弘法大師・空海
観自在寺を訪れたことで、書き始めた金剛杵の使い方の続きです。
金剛杵(こんごうしょ)には、大きく分けて二通りの使い方があります。エネルギーを放出する使い方と、エネルギーを取り入れる使い方です。
使う者の技量により使い切れないので、使用を許される段階が過去には存在したようです。
独鈷杵、三鈷杵、五鈷杵の順に使い方が難しくなります。
先回、このほかに九鈷杵などもあると書きましたが、実はこの九鈷杵などはまがい物です。多ければ多い程良いのだろうと思った後世の者が訳も判らず作った物で、何の意味もありません。
通常は真ん中を持ち、両端からエネルギーを発したり、取り入れたりします。功力のない者が訳も判らず持ったりすると、身体の気が抜けてしまい腑抜けのようになったり、病気になってしまったりする危険性があります。
何の意念もなく独鈷を持つと、独鈷の先からは、まっすぐにやわらかいエネルギーが出ます。意念を持って独鈷杵からエネルギーを出すと、両端から出ていくエネルギーは大きくすり鉢状に拡がっていくように変わります。
持っている人がエネルギーを取り入れる意念を持つと、独鈷杵の先から、 エネルギーが回転しながら、集約されて周囲より先端に向かって吸い込まれていくように流入します。エネルギーの回転が、持っている人から独鈷杵に向かい、向かって左は左回り、向かって右は右回りになります。
また、人に作用させるときは、独鈷杵では、持つ者にとって左回りで入っていき、右から出て作用します。
(つづく)
観自在寺の写真が、こちらで見られます。