五魔・六邪と七情・六欲 【気功講義 Vol.104】
我らが師こと「カメ仙人」の気功講義をご紹介していきます。
今回からは「五魔・六邪と七情・六欲」について、4回シリーズの2回目です。
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五魔、六邪、七情、六欲とはそれぞれ何か?という質問がよくあります。六邪と七情は、既に「階ひと」の教科書「病気とは何か」の中で述べられています。
「七情」
人の精神活動で 喜・怒・憂・思・悲・恐・驚のことです。
七情とは、外界事物に対する情緒反応のことであり、通常は発病因子とはなり得ません。しかし、突然、強い精神的な刺激を受けたり、同じ精神的刺激を長期に受け続けたりして、生理的に調整可能な許容範囲を超えてしまうと、体内の陰陽、気血、臓腑の機能失調が引き起こされ、発病に至ります。
① 喜 心を損傷する=気が緩む
喜びは、気や意をなごやかにしたり伸びやかにします。しかし、喜びが過ぎると陽気を消耗させ、心気が緩み精神を集中できなくします。ひどくなると、失神や狂乱の意識異常が起きます。
② 怒 肝を損傷=気が上がる
怒りすぎると肝の排泄機能に異常が生じ逆上します。陰血が消耗すると肝火が盛んとなり、刺激に過敏になります。よって、陰が欠けて火の盛んな人は、すぐ怒りやすくなります。
③ 憂 肺を損傷=気はちぢむ
心が沈み鬱々として楽しまないことをいいます。憂がすぎると気は伸びることが出来ず肺が傷つけられます。ひいては、脾臓をも傷つけることにもなります。
④ 思 脾を損傷=気が固まる(結する)
意志の力で考えることを「思」と言います。もし、「思」が過度となれば、精神が影響されて錯乱することがあります。脾気を損傷すると運化が弱まり睆腹脹満、食欲不振などが現れます。
⑤ 悲 肺を損傷=気が消える
悲しみ過ぎると肺気が弱まり意気消沈するようになります。または、反対に内臓が病変を起こし、その後に「悲」の症状が生まれる場合もあります。
つづく・・・
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PHOTO by Panasonic DMC-LX3