「環排」の手の形 と気の流れ―2
右手のみを上にあげたときには、百会から気のエネルギーが入り、身体を縦断するように湧泉にまで届いて、身体を満たしていきます。
ところが、右手を頭上にあげたまま、手のひらを前に向けると、百会から入ってきたエネルギーは、身体の前面部任脈を通って、臍、中丹田で止まり、そこで充満して、また督脈を上がって顔面部で渦を巻くように止まってしまいます。
このように、手の平の向きはこの功法(実はこの功法だけではないのですが・・・)にとって、とても重要な意味を持っています。
正確な形をとって、修練するようにしましょう。
「環排」の手の形 と気の流れ―1
日之本元極の功法で、一番はじめに勉強する基本の基本「環排」について、教科書には書いていなかった上達のこつを挙げてみたいと思います。
何のことはない、しっかりと伸ばすところは伸ばし、きちんと向ける方向に手のひらを向ければ良いだけのことです。
教科書では、左手のみを頭上で耳の横に高く挙げたとき(手のひらは身体の側面内側に向く)には、下から気のエネルギーが昇り、身体に充満すると書かれています。
しかし、その手のひらをしっかりと内側に向けず、前方向に向けたときには、下から上がってくるエネルギーは、 背中から頭頂にて前に回り、百会から入るエネルギーは、顔面の方に渦を巻くように回流します。それは、任脈を全く下がることなく、顔面で蠢くように回流して感じます。
つまり、しっかりと肘を伸ばして(もちろん力を入れないで真っ直ぐ伸ばすのです)手のひらを本来向けなければいけない方向に向いていないと、本来の効果が出ないということです。