「環排」の姿勢で気をつけるべきは、手のひらの向きだけではありません。
手を上げたときピンと肘、手首が伸びていることも大切なことです。そのとき、伸びてはいるが、力が抜けていることが肝要です。
そして伸びた手がしっかりと耳に触るように真上まで上げられていることが、最重要注意点になります。
たとえば、左手を十分に耳の後ろに当てないとき、すなわち中途半端にあげて耳まで届かないときは、身体の両側の側面を気が流れます。手を十分にあげていないときには、右手の時は右側面に流れ、左をあげたときには、左側にながれて、左顔面部分の耳あたりに気が停滞しているようになります。
もし、病気や年齢的なもの、40肩や50肩で十分に手を上げられないときは、無理をしないで可能なところまで上げ、正確に真っ直ぐ上がっているとイメージだけをしっかり持って動作することです。
このことだけで、毎日続けると意念の力によって、徐々に手は上がるようになっていきます。「思う力」が如何に大切か、それこそ思い知ることになるでしょう。
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