稲荷神社の「お狐様」は、神か?(4)
前回までの話で、稲荷神社の眷属「お狐様」の実態が分かっていただけたと思います。
宇迦の御魂の神の本来の役割、「五穀豊穣」の為、眷属である「お狐様」が働いてきたのに、その土壌が全く人の世界で失われてしまったのです。
現在、農業として生き物を飼うのは、人の食い物として増やしてはいますが、農耕に使うことは本当に少なくなりました。
動物(家畜)と人の共存というのが、難しい世の中になってきました。人は、えさをやる。動物はえさをもらって、人の役に立つ。という共存が、難しくなってきたのです。
稲荷神社に人が願うのは、「五穀豊穣」ではなく、「商売繁盛」のみとなってしまったのです。
宇迦の御魂の神が、自らの役割を果たそうにも果たしようのない、情けない世と変わり果てました。
稲荷神社の「お狐様」は、神か?(3)
宇迦の御魂の神が、人の世界で本来の役割「五穀豊穣」を願うときに、その過程として田畑を耕さねばなりません。古来そのことは、動物の手助けを借りずに、発展はありませんでした。動物の力と、人と相互に意識を伝達しながら、農耕を盛んにさせ、発展させてきたのです。農耕を発展させる基礎は、動物の働きにより創られてきたのです。動物の働きはきわめて重要でした。
人が可愛がれば、動物は人の意のままに動く、そのことが成し遂げられてこそ、農耕の発展がありました。家畜の排泄物が土と返り、そこから植物が芽を吹くような農耕の工夫もなされています。
近年まで農業は、動物家畜を十分に使役として利用して行うものでありました。今では、農業に家畜を使うことも、どちらかと言えば未開な一部の地域を除いてほとんど無くなりました。
(つづく)
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稲荷神社の「お狐様」は、神か?(2)
勿論、飼い犬や猫だけではなく、牛、馬など家畜全般、すべてが人と交流しています。そういう人と動物との意志伝達、交流がうまくいくように眷属が動物をコントロールしているのです。そうした仕事が眷属の役割です。
動物に働きかけて、動物が人の役に立つように、田畑で人の役を担い、人と共に労力の先端に立って働くように、人の文化を助け、人の労力となり農耕を助け、田畑の収穫を助けていくような、飼われた動物たちをまとめていくような働きを眷属がしています。
お狐様の形をしているのは、人が祭る時の象徴として必要だったのです。神の「きつね」から伝えられたことを「お狐様」の形をしていると受け取ったのです。
眷属は、動物を操るような力を持っています。
象徴として「お狐様」の形を人々が崇め奉っているので、それは否定せずに、ここまで来ています。
(つづく)
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浜名湖・舘山寺温泉(1)
浜名湖周辺で、最初に向かったのは、弁天島でした。
お呼びが掛かって、都合を付けたのに、朝から強い雨が降り続けていました。さっぱり上がりそうにもありません。
「せっかく行くのだから、着いたときくらい、降らないでほしいな。」
と思いつつ、到着前に昼食を取りました。
食べ終えて出てくると、なんと日が照ってるではありませんか。
弁天島、寸座峠、それから一、二カ所寄って、舘山寺の宿へ到着。
まだ、明るかったので、直ぐ横の愛宕神社と、舘山寺を見てこようとフラッと散歩に出ました。
愛宕神社でお参りすると、
「上にあがりなさい。」と言われました。
その上には、奥宮と、穴大師が有ります。
穴大師は洞穴の中に弘法大師達を祀ってあるとのこと。
そこまで来ると、凄い勢いで夕立です。洞穴の中で5分程居ると、サッと上がりました。
全く濡れることなく、全てお参りすることが出来ました。
当然のことながら、移動する前々に雨が降って場を祓い清めてきたというわけです。