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道教には「老子過函谷関、紫気従東而来」

(老子函谷館を過ぎ行けば、紫の気が東より来たりぬ)という言葉があります。

「紫気東来」という言葉は、非常に吉祥で縁起の良い意味で、中国でもよく使われるそうです。

文字通り、紫の気が東から来るということです。

大昔、老子が周を離れ、西への旅に出たときのことです。

周昭王大夫尹喜が星宿の異動に気がつきました。

空に紫の気が東から西へ流れていました。

この事から、聖人がこれから西へ行くということを悟りました。

まもなく函谷関(下に##注)の関令に就任して、そこで聖人を待っていたのです。

すると、直に老子が青い牛に乗り、紫の雲をたなびかせながら、函谷関にやって来たのです。

彼は、「お教えを頂きたい」と懇願し、《道徳経》を授かったのです。

##注 「箱根八里」という唱歌に
「箱根の山は天下の嶮 函谷關も ものならず」と出てくる。

『箱根八里』は、作詞:鳥居忱、作曲:瀧 廉太郎(滝 廉太郎)による日本の唱歌・歌曲。
1901年(明治34年)発行の「中学唱歌」に掲載された。
歌詞には李白の漢詩、中国の故事や古典・歴史に由来する事項が多く盛り込まれている。

函谷関(かんこくかん)とは?
歌詞に登場する「函谷関(かんこくかん)」とは、
中国の長安と洛陽の間、長安のある漢中の地への入り口を扼する関所を指す。

【歌詞】 箱根八里
第一章 昔の箱根
箱根の山は、天下の嶮(けん)
函谷關(かんこくかん)も ものならず
萬丈の山、千仞(せんじん)の谷
前に聳(そび)へ、後方(しりへ)にささふ
雲は山を巡り、霧は谷を閉ざす
昼猶闇(ひるなほくら)き杉の並木
羊腸の小徑は苔滑らか
一夫關に当たるや、萬夫も開くなし
天下に旅する剛氣の武士(もののふ)
大刀腰に足駄がけ
八里の碞根(いはね)踏みならす、
かくこそありしか、往時の武士

写真は、青城山での額

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