中国

ラサの町を歩いていると、至る所に犬やネコがのんびりとくつろいで寝ています。

チベット族のガイドさんによると、

チベット族の人々は蚊や蝿は追い払うだけで一切殺さないそうです。

チベットに蚊が居るかは疑問ですが、

犬やネコも大切にされているようで、

自然と数も増えていくのでしょう。


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チベットでは、標高の上昇にともない、

気圧が下がり、空気中の酸素分圧が低下するため、

酸素の摂取量が減ります。

その結果としての人体に生じる症状の総称が「高山病」です。

例えば酸素量は、海抜約3,650mのラサ(富士山の頂上とほぼ同じ)では、

海抜0m地点の3分の2程度になります。

体に取り込まれる酸素も減りますので、

体のどこかに不調が現れるのが普通です

一般的に初期症状として頭痛、食欲不振、下痢、吐き気、

立ちくらみ、疲労感・脱力感、手足のむくみ、睡眠障害などが出ます。

写真は日本から持って行った珈琲の密封パックが、

低い気圧の為、ぽんぽんに膨らんだものです。

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今回チベットに行くまでは、

チベットと言えば「遊牧民」と「僧侶」だけの僻地・・・というイメージでした。

着いてみればとんでもない。

名古屋ほどではないにしろ、

富山や岐阜より遙かに都会。

人であふれかえっていました。

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チベットは高地であるが故の特殊な薬草が産出されています。

先日も御紹介した「紅景天」や、「蔵紅花(サフラン)」です。

写真の「蔵紅花(サフラン)」は、たった1グラム。

水の中に五、六本入れておくだけで、真っ黄色に水は染まります。

消炎・抗菌作用もあるので、

原因不明の感染症の治療にも用いられているそうです。

蔵紅花は子宮に節律性収縮を起させ、

子宮の緊張性と興奮性を高め、冠状動脈に拡張効果があり、

腎炎、腫瘍の治療にも著しい効能があります。

他に鎮静、鎮痛、通経作用があるとのこと。

紅景天については、以前「生春」のときに、

書いた記憶があります。

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中国はあんなに東西に広がった国なのに、

一国内一時刻を採用しています。

よって、西に行けば行くほど、

時刻は見かけ上後ろにずれることになります。

具体的に言えば、朝明るくなるのは遅く、

夜くらくなるのも遅くなります。

写真はチベットの夜八時の明るさです。

九時くらいまでは明るくて、変な感じ。

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ラサは、ほぼ富士山頂と同じ海抜にあります。

よって気をつけないと高山病にかかり、

大変なことにもなりかねません。

ラサのホテルには、必ずと言って良いほど酸素ボンベの販売、

酸素吸入のサービス、点滴の設備が導入されています。

私の知り合い夫婦も数年前西蔵に行き、

点滴を打ちながらの観光だったそうです。

私は幸い、息苦しい位で、大した症状は出ませんでした。

発病してからでは、高山病の特効薬はあまりなく、

点滴をして安静にするくらいなものです。

前もって、紅景天を二週間ほど飲み続けてから行くとか、

牛の初乳から作った薬(高原康)を飲んでおくくらいのことだそうです。

最初手に入れた紅景天は、チベット人参の根をそのまま粉末にしたもので、

泥を飲んでいるかの如く、

飲んで暫くは大変な思いをしなければならない物でした。

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今回、皆さんと大連、瀋陽の研修旅行に先駆け、

かねてから呼ばれていたチベットへ行くことになりました。

北京を経由して成都へ、そして成都から西寧に飛びます。

成都からラサまで飛行機で行けば、約2時間。

西寧からラサまでは青蔵鉄道で21時間近くかかります。

今回はこのルートを選びました。

高地への体の適応をする為、ゆっくりと時間をかけていくのです。

西寧は海抜約2300メートル。

ラサは3670メートルもあります。

ほぼ富士山の頂上に匹敵します。

西寧から崑崙山峠(4772メートル)、タンブラ峠(5072メートル)、

古露(4772メートル)を通りラサまで約2000キロ列車の旅です。

成都

青蔵鉄道チケット

青蔵鉄道列車

青蔵鉄道 途中駅

青蔵鉄道 ラサ駅

青蔵鉄道 ラサ駅