修錬と食事 5 (2009.11.28~12.12 掲載済み)
温野菜などの一度熱を通したものは、細胞膜などの形質が柔らかくなっていますから、
吸収しやすく身体にとって、なじみやすく消化吸収しやすい食品となります。
そのことの延長線上に、また同時に存在するのは、
植物はすべて動物にとって食べにくいように「灰汁(あく)」を持ちます。
最近では、品種の改善によって、ずいぶん、少なくなってきているようですが、
灰汁という存在があります。
その灰汁によって、身体が冷えるということが起きます。
灰汁の成分は、悪いモノばかりではありませんが、
それは刺激的で身体の陰陽のバランスを崩しやすい傾向があります。
ほとんどの生野菜は、陰に傾きやすいような灰汁を持っています。
その灰汁を熱によって処理すると、灰汁の性質が変わることがあります。
温野菜となれば灰汁(あく)の性質が変わり、
身体を温める「陽」の性質を持つようになる野菜もあるのです。