介護の困難
ピアニストの武本京子さんは、お父さんを10年、お母さんを8年、
通算18年間お二人を介護なさったそうです。
「賢かった母親が様変わりしていく中で、私は力を振り絞って自宅で母をみとり、
私を苦しめた言動が実は認知症の影響とわかって、私自身も救われました。」
と、書いておられます。
言動が攻撃的になったり、実際に暴力を振るうようになったりするのは、
認知症等のせいではありません。
私の経験からすると、多くの場合認知症などに使われる薬剤によって、
もともと優しい性格の人でも、攻撃的になってしまうことが多いと思われます。
Aさんが、7,8年前私のところに来た時は、
ベッドから自分で起きることもできず、
歩くこともほとんどできませんでした。
ご主人を突き飛ばしてケガをさせたり、
他人との会話も攻撃的で成立しませんでした。
元極功法の貫頂・帯功を定期的に施術しながら、
薬を徐々に減らしていきました。
するとしばらくして、攻撃性も徐々になくなり、
ひとりで自転車に乗って外出できるようにまで回復したのです。
現実をしっかりと観察し、すべて病気のせいにするのではなく、
薬剤の副作用もしっかりと認識して使用するようにすべきだと思います。