『達磨大師の神』より 4
皆さんが「だるま」とお聞きになって、
思い浮かべるのは、置物のダルマでしょう。
それは、赤い衣装を身にまとい、永年修行したという事だけで、
後世の人々が、わたくしの姿を創り上げ、その姿が、
世の中に知れ渡ったものだと、お伝えしておきます。
修練する私のその姿を実際目にすることのなかった人々によって、
手足は腐るであろうという自分たちだけの常識で、
現在巷で売られているような、
手も足も無い「ダルマの置物」のような姿が形作られてしまいました。
わたくしの体は、世の中の人々に知られているような形でなく、
筋骨隆々の、逞しい体を、修練によって創り上げました。
修練といっても、全く身体を動かす訳では無く、
只ひたすら座って、想念を巡らすだけのもの、
いわゆる座禅をしていただけです。
身体を動かす事無く、それで何故、
筋骨隆々の身体を創り上げる事が出来るのか、
まず、わたくしの体の維持の仕方について、お話しましょう。
それは全て、これまでにもお話ししてきました
易筋経と洗髄経という功法を創り上げた事にあります。
易筋経と洗髄経を編み出した後の私の体は、
健康に恵まれ、体力・気力・肉体を最高の状態に維持し続けて、
修行に励む事が出来ました。