気配ということ 5
2004年6月に、
「位山にて、三日三晩修練せよ。」
という指示が、神々より出されました。
6月とはいえ、標高1529メートルの位山頂上付近は、
氷点下になることも有ると言われ、少しビビリながら決行しました。
下に敷くシートと、上からも被れるように大きめのシートを用意。
レインコートを4枚くらい重ね着した上から着込んで、雨と寒さ対策をしました。
食料はバナナ2本ほどとカロリーメート少々、
500ミリリットルの水のボトルを2,3本のみ携行しました。
三日ほどなら何も食べなくても自信がありましたし、
荷物を減らしたかったので最低限の軽装でした。
この位山では、昭和29年、都竹峰仙(つづくほうせん)さん等3名が同じく三日三晩山頂で、ご神業をしたところ、
精根尽き果て、戸板に寝かされた状態で運ばれて、下山したと言われています。
位山中腹のモンデウススキー場辺りでも、狐などの野生動物を見ることもあり、
山頂付近では、イノシシや熊が出てきても不思議ではありません。
夜間、人の来ない間は山頂で静功をし、
人が来る可能性のある夜明け前に藪に身を隠し、静功を続行しました。
一日目の夜は、途轍もない濃霧に見舞われ、山頂の松の木の下で修練するも、
霧が木立で水滴に変わり、「ざぁー、ざぁー。」と、大雨のように降り注いでいました。
雨具の上からブルーシートを被り、一晩過ごしました。
明け方からは、からりと晴れて、快適な天候でした。
日中は、それこそ気配を消して、人に気付かれないよう修練を続けていました。
二日目の夜は、晴れているようでしたが、空は樹木で見えず、漆黒の闇。
目を瞑っていても、開いていても全くの闇でした。
深夜を過ぎて、静功を続けていると、突然身体の50センチくらい横を何か動物が
「ドドドッーぉ・・・・」
地響きを立てて通り過ぎていきました。
音と地響きの感じから、相当な大型の獣のようでした。
これまた、自宅屋上の修錬時の野鳥と同じように、
人の気配を感じないで獣が通りすぎていったのだなぁと思いながら、
静功を継続したものでした。