太一道から、普善禅師に 3
張志祥に渡すことが定められていた
天が定めていた事ですから、彼はどうしても張家の人間に渡さなければなりませんでした。
張家に渡すために、普善禅師は張家の人材をずっと見ていたのですが、
なかなか適任者を見つけることが出来ませんでした。
彼は死ぬにも死ねず、随分待たされたのです。
待って、待って、漸く張志祥の祖父に渡すことが許されました。
にもかかわらず、張の父親は、風来坊のような、もちろん、悪い人では無かったのですが、
自らの功法の枠を拡げるような役割をしてくれましたけれど、随分回り道をしたのです。(注: 「張家掌門人」 参照)
このように、元極功法とは、一家の秘宝として守られるような功法ではなく、
「一子相伝」一番優れた修練者に渡されていく功法だったのですが、
張志祥に渡されるように定められていたので、回り道をしたのです。
そのために、普善禅師は、功法を温存して持ち続けていたのです。
待つ必要があったため、普善禅師に、360年もの命を神が与えたのです。
しかし、桁はずれた長命と言っても、枯れ木に精が漲(みなぎ)っていたというようなことで、
長生とはいえ、彼の肉体は、やはり老人の肉体だったのです。