太一の伝統的功法「おふだ」 1
太一道は、「おふだ」を、重要視したとされています。
開祖の蕭抱珍(しょうほうちん)は、300階余の「おふだ」を残したと伝えられています。
しかし、中華元極功法の中には 「おふだ」は一切使われていませんので、
普善禅師の時には、それは使われていたのかという疑問が残るところでしょう。
前述しましたが、普善禅師は、それまでの功法を一新しようとしていましたので、
「おふだ」の類はあえて使用しなかったのです。
伝統的な「おふだ」の力を、使いさえすれば、
もっと簡単に功法の拡大が急速に進んだやも知れません。
しかしながら、禅師は、この「おふだ」の偉大な効用を知りながら、
怖(お)めず臆せず使わなかったのです。
普善禅師に衣鉢が渡されたときには、
「おふだ」の所在や使い方など、たくさんの知識を受けとりました。
これらのことは、一切破棄して、全く何もない所から、功法を誕生させるような術(すべ)を、
禅師は張志祥に渡そうとしたので、彼がそれらを破棄したのです。