上高地に呼ばれる 1
一週間ほど前、お呼びがかかった。
「千曲川の上流、上高地にいらっしゃい。」
これを聞いて、
「そんな訳無いだろ!」
と、思いました。
確か、千曲川は長野県の東側、群馬県寄りから新潟県に流れ、
つまり北に向かって流れる川だと記憶にありました。
片や、上高地に流れる有名な梓川は、同じ長野県ながら、ほぼ岐阜県との県境に有り、
明神池から大正池の方角に、南に流れる川だということを知っていたからです。
「神も、呆けたもんだ。」
と思いながら、念のため地図を開いてみました。
すると、何ということか、
梓川は、一度南下した後、奈川渡ダムでほぼ直角に流れる方向を変え、
野麦街道沿いに北東に流れているではありませんか。
そして更に北上を続け、犀川と名を変え、長野市の東側で千曲川と合流していたのです。
その千曲川はどんどん北上して、新潟県に入り、信濃川と再び名を変え、
日本海に流れ込んでいました。
なんたること、全く私の知識の中に無いことを神は、伝えて下さったわけです。
最初お聞きしたときは、
「また、戯れ事を言って・・・・」などと思い、行く気もありませんでしたが、
上述の事実を知ってしまった限り、行かざるを得なくなりました。
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