神々の酒の好み 「酒はぬるめの燗がよい」―4
各地で、その酒の種類や味が違います。
それは、どうしてか?
神は、何を好むのか?
望まれる味と 望む味とが、相まって、その価値が決められます。
土地の風土、文化によって、酒の飲み方も違ってきます。
民族の特徴によって、酒に酔いやすかったり、強い酒が飲めたりというように、人の身体の条件にも違いがあります。
気象、風土、そこで好まれる酒と、好んで飲まれる酒が、誕生してきました。
寒い風土の中で、アルコール度数の高いウイスキーなどが作られ、
暖かい地方でも穀類を利用した焼酎などが、好まれて創られてきました。
日之本元極の位置する飛騨の地では、どぶろくが愛されて造られてきました。
風土が、はぐくんだ人の作り上げた文化といえます。
われわれも、また、そこで生きて、そこで暮らして食の文化を創り上げてきたわけですから、
風土が作り上げた酒を好んでいます。